スマホに依存しない本からの流れで読んでみた。アルコール、薬物、スマートフォンなど、さまざまな依存症について教えてくれる本。アルコール依存を脱出した人の話として親近感があった。
昔はパーティーと言えば何かを祝うものだったのが、今ではただのどんちゃん騒ぎをあらわす言葉として乗っ取られていて、かつパーティーの頻度も高まっている、というのが、身に覚えがあった。
たしか10年前くらいのことを思い出すと、オフィスで飲み会といえば月に1回のTGIF(必ず飲みすぎて帰る頃には意識がなくなる)を楽しみにしていたのが、その頻度が10年間かけてだんだん増えてしまって、最終的には、毎日コンビニに行っては何リットルもビールを買ってきて、二日酔いにならないことを願いながら飲みまくる(必ず飲みすぎて帰る頃には意識がなくなる)、という暮らしをやっていた。そして大半の日は二日酔いになる。
二日酔いになる境目を探求するためにダッシュボードで可視化したけど、飲み始めると飲み続けるしかないので、有用な手はまったく打てなかった。
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酒が好きで毎日飲む習慣がある、という理解をしていたけど、今思うと、どんなに好きと言っても毎日欠かさず摂取する食べ物は他になくて、純粋な依存症だったと思う。シャインマスカット大好きだけど毎日入手して食べたりはしない。1200円の葡萄を見ると、高いな!と思っていたけど、1200円の6パックのビールはとりあえず2パック買っていく。ワインを飲もうとなると、680円から1万円まで、いろんな価格帯のボトルを買っては飲みまくって意識を失う。
薬物への依存と通常の使用の境目はあやふや、と書かれていたけど、依存症と趣味の境目もけっこうあやふやだと思って、大半の趣味は依存症と呼び替えても差し支えがなさそうで、たとえばドライブが趣味の人は四六時中どこかに出かけることを考えていて、天気がよかったら、全てを差し置いてどこかに行こうとする。
酒をやめてサウナ通いをする、という人をよくみかけるけど、意識的に酒への依存をサウナへの依存に転換しているという構造だと思う。
何にも依存しないことはあきらめるとして、うまいこと、所要時間、副作用や犯罪性、身体への影響の少ないものに依存できれば、人生の過ごしやすさをコントロールすることができそう。
先週からスマホを触る時間を減らして代わりにKindleで本を読んでいる。ちょっと時間ができたときに、無意識にスマホでtwitterのタイムラインを開いていたかわりに、一瞬本を読もうとして、そういえば洗濯物干してなかった、って2行読んですぐに閉じて家事に戻ったり。
電子書籍を読んでいる限りは部屋が狭くなったりはしないし、本で身を滅ぼすとは思えないのでちょっと暮らしがマシになったと思う。
スマホを使う時間を減らすため、StayFreeってアプリを入れてみたら、順調です!その調子で使うのを控えましょう!って紙吹雪を飛ばして褒めてくれる。このアプリを開くことは続けてもらいたいわけなのでこういうギミックが搭載されていておもしろい。
アカデミー作品賞を受賞したアルコール依存映画である、失われた週末も見てみた。家族を家から追い払って酒を飲んだり、朝からバーに行ったりしていて、わかるわかる、となっていた。1945年の作品なので、70年か80年の時を超えて同じことをやっている。