先日、JAGDAっていうデザイン協会の新人賞を見に行ったら、39歳までは新人ということで表彰されていた。
毎年、会員作品集『Graphic Design in Japan』出品者の中から、今後の活躍が期待される、有望なグラフィックデザイナー(毎年10月31日時点で39歳以下のJAGDA正会員が対象)数名に授与しています。
JAGDA新人賞|公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)
一方、プログラマーの世界では、35歳が定年、といった言説があったり、自分の立場を思い出すと、社内でも在籍期間が長い方になってしまって、1日の大半を、チームメンバーとの打ち合わせに使っている。
あちらの業界では新人でいられる年齢だけど、こちらの世界では古株、みたいなギャップがある。
寿司屋の世界では、50前後のおじさんが見習いの立場で、海苔をあぶる役をようやくやらせてもらったり、古典芸能の世界では60歳でも若手、みたいな業界もあると思う。
他の業界はわからないけど、自分の身の回りを見ていると、IT業界はキャリアのスピードの変化が急だと思って、入社して数年で、あなたはシニアです、とか、チーフです、と名前が変わっていったり、名前が変わらなくても、2年もしたら転職していったりする。
その暮らしのスピード感が急すぎると感じることがあり、スピード感を下げる方法を考えているのだけど、あまり思いつかない。
50歳くらいまではプログラミング一筋、その後、後輩の育成や採用にも目線が移っていく、80歳を超えてチーフエンジニアになる頃にはもう半分意識が混沌としていて、起きてるか寝てるかわからないけど、ときおり目を開けて何かもごもごいったときには、その一言の迫力がすごいけど何言ってるかはわからない、といったような、ゆっくりな環境に身を置いてみたいような気もするけど、現代には、そんなにゆっくりしている人はもう存在しないのかもしれない。
そんなにゆっくりで暮らしが成立するなら、こんなに急いで生活しなくても生活できているはず、ということ。