hitode909の日記

以前はプログラミング日記でしたが、今は子育て日記です

モノリスからマイクロサービスへ

マイクロサービスアーキテクチャの人の著作。
マイクロサービス化は万人向けではない、ということがはっきり書かれていて、マイクロサービス化しなくても、別の選択肢を使うことでも同じ目標を達成できますよ、というようなことが最初の方に書かれていてよかった。
実際にやりましょうとなったらちょっとずつやろうとか、依存関係を分析して、こういうところからやろう、とか、実務的な役立つ情報が多かったと思う。こういう新しい技術を入れるときには、ついつい、盛り盛りの構成にしたくなる人が多いと思うので、盛りそうになったらこの本を紹介したい。


読んでて思ったのは、マイクロサービス化は、今の自分が所属するくらいの規模のチームで選ぶ選択肢ではないだろう、ということで、たとえば事業部ごとに関心が異なっていてデリバリーのタイミングの調整に苦労する、とかそういうときに断腸の思いで泣きながら導入する技術だと思う。
たとえばマンガビューワーを作っているとして、そこから紙のマンガもどんどん製本して売っていて、紙の分野は別のチームが見ていて、デプロイ時には印刷会社の物理的な印刷マシンに書き込むフローが必要でそれがすごくたいへん、とかだったら選択肢に載りそう。
あるいは、社内に自社サービスあり、受託開発あり、サーバー監視もあり、新サービスあり、それらがすべておなじコードベースで動いていて全部をまとめて一度にデプロイしている、ということを考えると、泣く泣く分割することを検討するとよさそう。


進化的アーキテクチャとかにも近い話が書かれていた気がする、と思っていたら翻訳されたのは同じ島田さんだった。エラスティックリーダーシップも好きな本だし、お世話になっている。
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