近年では、作文した文章をいきなり人に見せず、まずチャットに見てもらって、つっこみどころがないことを確認してから公開する、という習慣ができている。
ブログを書くときには、ブログの編集画面で書いてから、ChatGPTにコピペしていたけど、その場で見てもらえたら早いと思い、以下のようなことをやってくれる拡張機能を作った。
- ブログの編集画面で動いて、本文を監視する
- 本文に変化があれば、「日記を批評して:(以下本文)」というプロンプトでChat GPTのAPIに送る
- 得られた批評は、編集画面内に現れたイルカのセリフとして表示する
Chrome拡張で作ったらいいかと思ったけど、この拡張時代の実装もAIにやってもらいたい、と考えると、1ファイルで完結したほうが楽だ、と思って、Tampermonkeyで動くuser.jsとして作った。
APIキーはGM_setValueして格納している。これは他のuser.jsからは読めないようになっているらしい。
こういうときにイルカを置いておくのが大事で、無機質なソフトウェアだと、怒りは開発者に向いてしまう。そんなとき、イルカが居ると、怒りの矛先はイルカにむかうので、開発者はダメージを受けない。
なんでイルカなのか説明したほうがいい、とAIに言われたので書いておくと、昔のマイクロソフトOfficeにはイルカがでてきて、なんでも質問できる、という機能があり、それ以来、イルカは賢い生命体の象徴となっている。
この記事自体への批評はこんな感じ。興味深いですね、みたいな感想ももらえるけど、こういうことも書いたら?とかつっこみを入れてもらえる。

プロンプトもカスタマイズ可能にしているので、こういうことも書く練習をしたい、みたいなときには、そのようなプロンプトに書き換えることで、書き手に合わせたアドバイスができるようになっている。
たとえば、文豪になりたい、とプロンプトに書いた時のアドバイスはこんな感じで、テーマ選び、とか、表現スタイル、とかつっこんでくれる。

この記事の読者は3歳の子どもです。と伝えると、イルカのお話にしたら?というアドバイスをもらえる。

使ってみると、便利な気もするけど、書きながらその場でつっこみが来るのは、うっとおしくて仕方ない、という感想も持った。
お気に入りのノートとペン、とか、ポメラとかを使っている人は熟考して考えられていると思うけど、それとは真逆の体験。
このブログは書き捨てだと思って書いており、そんなに熟考して書かなくてもいいのでしばらく使ってみようと思っている。
ブラウザ拡張をつくる人の数はすっかり減ってしまったような気がしていて、昔は会う人会う人、みなuser.jsを作って、サイトを好き勝手にカスタマイズしていた。
近年では、user.jsは直接ブラウザで動かなくなり、まず拡張を入れて、その後user.jsをインストール、という流れになっている。
AIがコードを書いてくれる今こそ、コードの気軽な実行環境が求められていると思う。
Tampermonkeyの編集欄に直接AIがいて、やりたいことをお願いしたら作ってくれて、実行まで面倒を見てくれる、というようなツールが充実してほしい。
一方で、わけもわからず書いたコードを動かすのは現実的でないとも思い、たとえば遠方に住む親がよくわからずAIに頼んで書いたコードが動かない、という電話相談が来ることを考えると、そこまで面倒見きれないよ、という気もする。