雰囲気でM5Stackを使って遊んでいたけど、さすがに付け焼き刃すぎるので、ちょっとキャッチアップしておこう、と読んでみた。
- Arduino Unoは触ったことなかったけどM5Stackと比べるとスペックが全然ちがう、良い時代になっていると思う
- Arduino IDEではCを書けると思っていたらC++を書けてクラスも作れる
- 素朴な感想
- M5StickCのマイク入力の各サンプルの最大値が3万くらいで、これなんだろうと思っていたら、signed short intの最大値が32767なので、これっぽい
- 65535なら、ああこれね、とわかるけど、3万はなんかキリが悪いな…と思っていた
- センサーから値を読むときにライブラリ化する方法も説明されていて親切
- 前フレームの値を取っておいて、上から白で塗ることで描画をリセットする手法が登場していて、サンプルのスケッチでもこういうパターンをよく見る。ふだんウェブのプログラムを書いていると気前よく全部描画したくなるので、差分だけ描画するのはおもしろいと感じる
- M5Stack上でWebサーバを動かして(!)温湿度センサの値を配信する例が載ってておもしろい
- M5Stackのボタンを押すと内容が変わるWebサービスとか、意味わからないものをいろいろ作れそう
この本は電子工作初心者でも、プログラミング初心者でも読める、橋渡し的な構成になっている。ブレッドボードとか抵抗とか、オームの法則、とかが出てきつつ、もう一方ではC++が出てきたり、分岐や繰り返しが出てきたり、Webサーバーを実装したりと、カバーされている話題の幅が広い。
どちらかに明るければ、もう一方に向かって遠足みたいな感じで読めておもしろいと思う。
自分はプログラミングはちょっとわかるけど、電子工作に関しては、LEDとかすぐ壊しそうで嫌だな…と思っていて、M5Stackにいろんな端子が用意されているけど、その存在は無視していた。この本を読むとそれぞれなんの役目の端子なのか分かってきた。
最初に雰囲気で遊んでみたのはそれはそれでよかったけど、M5Stackを使うとこんなこともできる、というのを知らずにやっているのと、知っててやるのとは、取れる手数の幅が違いそうなので、もうちょっと早く読んでもよかった。
- 作者:下島健彦
- 発売日: 2019/12/12
- メディア: Kindle版