リモートワークでの働き化ががちゃんと定まってない、他社の事例を参考にしよう、という話があったので読んでみた。シックス・アパートの人たちのリモートワーク情報が載っている本。
文化が明文化されている
信頼、性善説に基づいて無駄を省こう、みたいな、主となる方針が明文化されているのが良いと思った。
リモートワークで暮らす上で、こっちとこっちなら、どっちが望ましい状態なんだっけ、というときに、毎回、個人で考えるんじゃなくて、ここに立ち返るとこっち、とすぐに判断できそうだし、そこは前提として議論が進むので楽そう。こういうものがないと、真に生産性が上がるのはどっち?とか、生産性上げたいんだっけ、それよりはこっちのほうが大事、とか、どこから議論を出発するか苦労することになる。
ちょっとしたTIPSがまとまっている
YESともNOともとれる,曖昧な返事をやめよう、みたいな、ちょっとしたテクニックが載っていたのが良かった。
曖昧な発言が続いていて、仕事しづらいな、と思ったとしても、やりづらいのでそういう発言はやめてくださいって言うのも勇気が要る。
この本によるとこういうことでやめたほうがよいらしいのでやめましょう、と参考にしやすいのも良い。
家について考えるきっかけになる
最近、家の中での配置について考えていたので、よいきっかけになった。メインの仕事場所と、あとはダイニングテーブルでも仕事できるようにするとか、折りたたみ机を用意するとか、そういう折衷案が示されていたのが参考になる。
これまでは、すべての部屋にスタンディングデスクにディスプレイにディスプレイアームにUSB-Cのアダプタを置いて、どこでも快適に作業できるようになろう、と思っていたけど、ちょっと都合が悪いタイミングで移動するくらいなら、たしかにそこまでしなくてよさそう、と踏みとどまることができた。
理想のリモートワーク環境というと、DHHの机をイメージして、早くこうなりたい、というところで思考停止していたけど、日本の住宅でこういう状態になれる人はあまり居ない。
現実的に、家に家族が居たり居なかったり、子育てもしていたりする、普通の家ではこれくらい、みたいなことがイメージできるようになるのが便利。チームメンバーにも、家での労働環境の作り方とか参考になりますよって勧めてみている。
Remote Working: The home office desks of Basecamp - Signal v. Noise
自分たちの会社やチームはここまで踏み込んで明文化できてなくて、なあなあでリモートワークになってしまったので、出社していたときと同じカルチャーで毎日スタンドアップミーティングがあって、いろんな定例会があって、というスタイルで暮らしている。
リモートワーク前提ではこういう側面があるのでこうしたいよね、ということを考えていけるとよさそうだし、今実践しているけど記せていないだけ、というものもありそう。
たとえば、Basecampの人たちは、たまに同期的に、大半の場合を非同期にコミュニケーションしましょう、とか定めている。こういうルールを再発見してまとめていけると、新たにチームに人がやってきたときの導入も楽になったりしそう。
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こっちのほうが原理主義というか、みんな好きな場所に住みたいよね、好きな場所に住めるのは最高、昼休みにスキーできるし、みたいなテンションだった。
実際にそういうテンションで好きな場所に引っ越す同僚も現れているので時代を先取りしていたと思う。
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