去年の今頃と今とで、どっちがチームの状況は良いでしょうか、というときに、いい感じに計測する指標がない。体感的にはこっち、というのは言えるけど、ああ、それは悲惨だね〜、みたいな、どっちが悲惨な状況か述べる、という比べ方であって、都合の良いところだけ見たり都合の悪いところだけ見たりして判定してしまっている。
人間の進歩とともに社会は良くなっているのだから今のほうが良いでしょ、ということもできるけど、そうすると、すべてのチームは今が最高ということになって、引いた視点すぎる気がする。
マズローの欲求5段階説をみて、一番下から順に、生理的欲求は満たされてるか、とか見ていくというアプローチもできそう。一番過酷な状況では、睡眠欲が満たされていない、とか、ストレスで睡眠失敗しているとか、お腹壊してるとか。
次が安全欲求ということで、チーム開発ではよく心理的安全性があるかという話があったり、安全という観点では問題があったときに打つ手があるか、セーフティネットがあるかという話がありそう。締め切りはギリギリだし、足りなくなったときに打つ手はない、というと、安全欲求が満たされていない。
より上位の目標を見ていくと、最終的に、自己実現できていますかみたいな話になる。キャリアプランを考えて行動するとかはこういう話になりそう。
低レベルな欲求からクリアすればいいのかというとそうでもなさそうにも思う。なぜ眠れないのかと言うと安全性がないから、ということが多そうで、まず最初のゴール、それは睡眠、ということではなくて、まず安全性を得て、その結果、睡眠を獲得しましょう、というロジックのほうが納得感があると思う。
仕事の量がはちゃめちゃに多い、というときに次に考えるのは、好きでやっていて承認されていたり、自己実現できているなら良いことでは、ということで、仕事に熱中してたら連続で30時間働いても良くて、見返りが期待できるとか、単に仕事が面白いとかだったら一日中やったり寝ずにやったら良いと思う。週末にライブラリを作ってきて平日にプロダクトに突っ込んで、スターを稼ぐ、みたいなものは高次の欲求に向いていると思う。
そういう状態と、間に合わなくて困ったね、と言いながら長時間働いたり、大急ぎで働いたりしている状況は区別すべきで、やりがいがある仕事だから大量にあってもよい、ということにはならないと思う。
ちょっとググったら出てきた記事に色々書いてあった。ニコニコカレンダーを作るくらいから始めてみるのは良いかもしれない。
2014年のSpotifyの記事、Spotifyはsquadという単位でチームを組んでいて、Squadごとのヘルスチェックをしている。ダッシュボードみたいにいろんな指標を見れるようにしていて、Greenはこういう状態、Redはこういう状態、と書いてあるのが良い。