hitode909の日記

以前はプログラミング日記でしたが、今は子育て日記です

息吹

めちゃくちゃおもしろいSF短編がどんどん出てきてよかった。
なかには非常に短い作品もあって、こういうどうでもいいブログの一日分くらいに匹敵するくらいの短さでありながら、文章を極めればこんなめちゃくちゃいい文字の並びを組み合わせて、人々を驚かせることができるのだな〜と感銘を受けた。

SFのおもしろさは嘘のレベルを作者が決めてそのレベルを超えないように面白さを出していくことにもあると思って、たとえば、時間を超えた行き来が可能になった世界を描くとしたら、その範囲内で戦うことになる。
設定を最初に決めたら、それ以上のことをあとから要求することはできず、あとから、主人公は実は強靭な筋力を持っていて神社の鳥居を引き抜き、振り回して戦うことができます、みたいな設定を後出しすると、それまでの積み重ねが台無しになってしまう。
この本の短編はどれもすばらしくよくできている、と思うと同時に、終盤に都合の良い設定をどんどん足してくる、といえば、ダガラの豚の結末はめちゃくちゃだったなあと読みながら思い出していた。