秘密の質問は,自然文かつアンケート形式で質問してくれるので,フレンドリーな気持ちになって,自然文で入力する.
たとえば,「初めて買ったCDは?」って聞かれたら,「ドラゴンアッシュ」とか「Dragon Ash」とか「ドラゴンアッシュのベストアルバム」とか入れると思う.しかし,実際に秘密の質問を解くときには,完全一致でないと許してもらえない.
ドラゴンアッシュのことは覚えていても,数年前に秘密の質問を設定するときになんて入力したか,覚えているはずがない.
また,ふだんはパスワードだけで暮らせるようにデザインされているので,パスワードより使う頻度が少なく,忘れやすい.パスワードを忘れたときの補助の仕組みとして用意されているけど,入力しずらいし忘れやすいので,難易度が高い.
また,初めて買ったCDは絶対的で,定義が明らかだけど,一番仲のよかった友達の名前のほうが難しくて,仲の良さは相対的な話なので,時間が経つとともに,やっぱり,よしき君より,中谷君のほうが仲よかったな,とか評価が変わってくると思う.僕の場合は高校の入学祝いにiPodを買ってもらってAppleのアカウントを作ったので,秘密の質問を設定したのは十代の途中であって,その後もっとよい友達が現れている可能性もある.
秘密の質問を解くのを諦めたときの体験も悪くて,iCloudのアカウントの場合は,SMSじゃなくて,iOSの仕組み?でメッセージを送ってくれるようで,もう手元にないiPhoneにメッセージを送ってくれる.二年か三年前にAndroidに乗り換え済なので,当然届かない.電話番号にフォールバックする手段もないように見える.
ひとまず放っておくかと思っても放っておくわけにはいかず,iCloudにお知らせ1件という通知が出て,その心は,二段階認証をしてくださいという案内であり,秘密の質問を解けるまで赤いポッチが消えない仕組みになっている.