hitode909の日記

以前はプログラミング日記でしたが、今は子育て日記です

怠惰

エンジニアは怠惰を求めるべし、という話があって、実際に仕事してるエンジニアを見ると、「楽になりたいなァ〜」みたいなことを、うわごとのようにつぶやいている。
ここで、そんなに楽になりたいなら、何もしなくていいよ、とか言って、半年間なにもしなくても給料をもらえます、という状況を作ればいいかと言うと、そんなことはない。
「楽になりたいなァ〜」、を丁寧に翻訳すると、「人間の代わりに機械に仕事をさせたたり、ルールを整理したりして、その作業自体をなくしてしまいたい、そうしたら楽になるだろうな、そして、その変化の過程で得られる達成感を得たいなァ〜」、というようなニュアンスが隠れている。
なので、仕事をしていて、目指すべき良い状態というのは、何もしなくて良くなったときや、大型連休を取れるとき、ではなくて、仕事で達成感を得たとき、だと思う。
休みたいときに休めないのは避けるべき状態。でも、大量に休めたらいい、というのは、それだけではないと思う。
休みの間にしか達成感を得られていないなら、仕事はご飯を食べるための行為でしかないということで悲しいことだと思う。
友達が、職場が暇で暇で仕方なくて、人事評価の仕組みも、社長にときおり「お金足りてる?」とか聞かれて、足りてないと答えると上がる、みたいなことを言っていた。
職種によっては、年中暇な仕事もあるかもしれないけど、ソフトウェアを作る仕事は毎回違うものを作るわけなので、ある程度波がある暮らしになることは避けられない。
で、波がある上で、どう平坦にしていくか?というのを考えていくべきであって、完全な静寂や繰り返しの暮らし、波を完全になくした状態を良しとしていくと、何も作れなくなってしまうと思う。


一方で、こういうリスクのコントロールをせずに、無策で放っておいたら凄まじい波になることは避けられないので、波の高さを下げる力学を働かせておくべきで、その極論として、何もしたくない、と主張して活動する人たちを計画的に配置することは自体は有用かもしれない。
でも、その場合でも、どうやったら、何もしなくて良くなるかは考えてもらいたくて、何もしなくて良くなりたい、そのためのアプローチも何もしたくない、というのでは、そこから何も生まれてこないのではないか。