hitode909の日記

以前はプログラミング日記でしたが、今は子育て日記です

開発中のソフトウェアから便利なソフトウェアに変わる瞬間がある

だいぶ前に、課金機能を作っていたときは、最初の方はAPIの仕様書を眺めて、Web、Apple、Androidで仕様がバラバラなのではてしないな、と思いつつ、まあこんなもんやろ、とがしがし書いていっていた。作ってる最中は、書いてるだけで役に立ってないので、愛着も何もなく、ただのコードの断片、という関わり方。
リリース直前まで手を動かしていたので、動作確認するときは、こういうパターンの場合はこうなる、というチェックが主で、なにか漫画を読もうかな、みたいな気持ちでは向き合えてなかった。


リリースの前日か数日前の夜に、レビュー待ちでちょっと手が空いたので、初めて、落ち着いて使ってみれる時間が取れた。
すると、普通に漫画を買ってどんどん読み進めていく、というユースケースを満たせて、かつ、漫画を読みたくて能動的に次に進んでいける、という、このサービスを使うであろう人と同じ気持ちになって使ってみることができた。
その瞬間に、開発中の自分のソフトウェアから、利用者として向き合える、便利なソフトウェアに切り替わって、不思議な気持ちだった。


便利なソフトウェアができたのはよかったね、という話だけど、リリース前日にやっているのは、ユーザーの気持ちになるのが遅かった。
これでもなんとかなったのは、エンジニアが動くか動かないかってやってる間に、ディレクター、デザイナの方々が、これを作れば便利だし使えて楽しい、というプロダクトの価値に責任を持って取り組んでいてくれたということなのでありがたい。
さすがにこれは作ってるものを使ってみるのが遅すぎるな、と思ったので、その時の反省を踏まえて、早い段階からユーザーとしての目線になって、これ使いやすいの?って考えるようにしている。
でも、つい気を抜くとAPIだけ作ってクライアントはほったらかしになったりする。画面を見れば違和感に気づける可能性があっても、手早さ重視で、APIを叩いてjqコマンドでデータを眺めてしまったりする。