人月の神話読んだ.最初に書かれたのは1975年で,37年前のソフトウェア工学の本だけど,いいこと書いてあった.
いま読むと,当時とコンピュータとかプログラミングとか全然ちがうから,たとえば,1台のマシンを2時間ごとチームに割り当てて,1日2時間コンピュータ使って残りは紙と鉛筆で復習するとか,高水準言語はいまだ使われていないとか,GOTO命令を全て無くそうという主張は行き過ぎとか書いてあった.
チームで物を作るときはこうあるべきとか,ソフトウェアを作るのは本質的に複雑だから,急に生産性が10倍になるような手法はない,みたいな話とか,今でもたしかにっていう感じだった.コンピュータの性能とか技術は進歩するけど人間は進化しないと思う.
コンセプトの完全性が大事で,そのためには一人から数人くらいで設計しないといけない,みたいな話が載ってた.
去年くらいにデザインのためのデザインっていう新刊が出てて,私はこの業界で60年のキャリアがあるとか書いてあって,まだ生きてるのがすごいけど,何十年も同じ話してるのもすごい.
デザインといっても,ロココ調とかじゃなくて,設計の話で,コンセプトの完全性みたいな話がずっと続いてて,実例として,IBMのOSの設計とか,キッチンのリフォームとか家の設計とか書いてあっておもしろかった.こういう制約があって別荘の屋根を斜めにしましたとか書いてあって,たしかにっていう感じだった.

- 作者: フレデリック・P・ブルックス Jr.,滝沢徹,牧野祐子,富澤昇
- 出版社/メーカー: ピアソン桐原
- 発売日: 2010/12/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 9人 クリック: 84回
- この商品を含むブログ (36件) を見る

- 作者: フレデリック・P・ブルックス Jr.,松田晃一,小沼千絵
- 出版社/メーカー: ピアソン桐原
- 発売日: 2010/12/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 5人 クリック: 144回
- この商品を含むブログ (21件) を見る