そこそこ収入のある人たちが経済的自立を目指して倹約し始める本。
手法の紹介だけでなくて、実体験（そのほとんどは悩み）が記されているのがよかった。
つつましい暮らしをして、早く仕事をやめて、引退後もその暮らしを維持する、というのは修行僧っぽいけど、修行だと思えば僧の暮らしとなにも違いがなくて、続けられないだろうと思う。
現世ではつらくても、成仏したらいい感じになると思えるから続けている、みたいに、より大きな目標があって、そのための手段だと捉えないと、やってられないと思う。
こういうのって一人でやるなら簡単だけど、家族を巻き込むのがたいへんだと思って、苦悩が記されているのが共感できた。
ボートクラブの会員権を手放してから１週間というもの、僕はＢＭＷの話を切り出すのをためらってきた。だが、もう先延ばしにはできない。
ガツガツ稼いでいる人たちがこうやってお金に苦悩する様子を見るのはおもしろいのだけど、もとの暮らしの金遣いが荒すぎて、こんな人は身の回りに居ないな…と思う。羽振りがよい人をイメージしても、Apple製品を買いまくるとかそれくらい。
お金がなくて使えない、という状況と比べて、あるのに使わない、というのは、一段階、苦悩のレベルが上っていると思って、本人たちが予算的に制限した結果苦しんでいるのだから、縛りプレイをやっているだけで、周りの人間からは何も心配されない、というのも苦しい点だと思う。
