hitode909の日記

以前はプログラミング日記でしたが、今は子育て日記です

なぜあなたの感想はふつうなのか 独自の視点で語る技術

本屋で見かけて、紙の本で買ってきた。
この本は見開きで本文が書いてあるけど、左ページの、つまり漫画で言う柱の部分、欄外の部分に、この見開きを要約すると?ということが一言で書かれている。
普通は、つまり?ということは見出しになっているけど、この本は欄外のコメントというもう1個、つまり?というレイヤが存在している。
よく、この本おもしろいよ〜とか紹介しても、余り人に読んでもらったりはできないけど、こうして、柱のコメントがあったら、人にぽいっと渡して手早く、ふーん、こんなことが書いてあるのね、ということを分かってもらえそうだ、という点で発明だと思う。


冒険する組織のつくりかたも、Kindleで読んでから本屋で見かけて、こんな分厚い本だったんだ…と眺めたら、ページの下の方にプログレスバーというかナビゲーションのような部品がついていて、「今第何部のここです」みたいなことが分かるようになっていた。
こんな次元が用意されていたなんて、とあとから気づくのがおもしろい。実はこの映画はシネスコサイズではなく、より正方形に近いIMAXのフィルムで撮られています、みたいな話。


本の内容についても書いておくと、身の回りに小学生あがったくらいの子どもがちらほら居るので、そういう人たちのことを思い出しながら、読書感想文をいま書き始める学生は大変だろうなということを思った。
YouTubeで瞬時に感想が手に入る、というよくある話だけでなく、計算問題や知識を問うものなら正解が一つなので調べて書いたら良いけど、感想文はある程度のバリエーションが求められて、バリエーションの仲の一つを自分の人格と一体化させて提出しないといけないため。
普通に暮らしていて、あなたの人格を構成しましょう、みたいな瞬間はあまり訪れない。
他人の読書感想文をもとに、2つをくっつける編集作業をすると、もともと2人の思考であったものが融合されて、1人の人格からこれが出てくるというのは不自然…みたいな仕上がりになってしまうと思う。
まともに取り組むような時間や環境が与えられず、タイパよく仕上げると結果はおそらく変なことになる、というゲームデザインになっている。

この本では、まず他人の感想を読みまわって、そこから自分の仲の秘めたる思いを発見しましょう、という手法が紹介されていた。 研究に取り組むときって既存研究にあたるけど、それは他の課題にとっては答えを見ることと区別をつけにくい動き。
そういう点でも、IT化された小学生たちもまずは既存の感想を読みまくって、そこからどの考えが自分と近いか、という流れを作れたら独自の感想を作り出せるはずだけど、答えを見て丸写しするといういつもの使い方と区別して向き合う必要があり、難しそうだなと思った。
AIに「これってどういうこと?」って聞く、というのも、日常生活ではやってしまいがちだけど、これも、自分の中での感想を作るのを止めている動きとも言える。徹底討論するならいいけど、ふーんそうなんだ、で終わると、タイパ良く感想をもらって終わりになってしまっている。