頑丈な人の本を読みたくなって読んだ。日本銀行に20年務めたのちにルワンダ中央銀行の総裁となって経済を立て直すべく活動する本。
読んでると体力がありすぎて元気になってくる。とにかく頑丈、という印象。
銀行の仕事というとひたすら複利の計算をするという印象があったけど、計画を建てるために、半年間くらいルワンダの人たちと話し続けて国民や民族を理解していく、というのがおもしろかった。
翻って自分のことについて考えると、ソフトウェアを作るのが仕事であっても、問題というのはだいたい人にくっついていると思う。
- 作者:服部正也
- 発売日: 2014/07/11
- メディア: Kindle版
とにかく、引受けた仕事なのだからやらなければならない。なるほど中央銀行の現状は想像を絶するくらい悪い。しかしこれは逆に見れば、これ以上悪くなることは不可能であるということではないか。そうすると私がなにをやってもそれは必ず改善になるはずである。要するになんでもよいから気のついたことからどしどしやればよいのだ。働きさえすればよいというような、こんなありがたい職場がほかにあるものか。ベッドのなかでこう考えつくと私は、苦笑しながらも安らかな気持で寝についた。