旅行から帰ると、大抵の人は、我が家が一番居心地って言う、という話があるけど、自分の家が一番居心地いいということはなくて、うちの居心地は比較的悪くて、寒くて、狭くて、ひんやりしていて、じめじめしていて、乾燥していて、常に換気扇が回っていて、家具といってもキャンプ用の椅子と机しかなくて、ご飯食べるときは板の間に正座で、自分の居場所というイメージはなく、愛着もなく、お金を払って借りてる場所というイメージ。
自宅の改善にかける費用は低く抑えられていて、椅子と机合わせて1万円いかないくらい。
調理器具とか、掃除機とか、わかりやすい機能があって、具体的な価値が認めやすいものにはお金をかけやすいけど、カーテンとか、ラグとか、ソファとか、ほっこりした照明とか、具体的な価値を認めにくいものにお金をかけたがらない、という傾向がありそう。そういったものに投資できると暮らしのステージが高いといえる。
ソフトウェア開発でいうと、設計をちゃんとしたり、CIをちゃんと用意したり、デプロイを安全に行えるようにしたり、開発環境をちゃんと整えたりして、日々の開発フローを回せるようになるのは大切だけど、実装そのものを触るよりは、成果がソフトウェアの振る舞いそのものから一段離れたところにあるので、なかなか腰が重いよね、でも大切なのでやりましょう、という話になりそう。家との違いは、家は顧客が自分しかいないので、顧客が寒くても我慢するならCIは要らない、という話。
